このページのポイント
- 狭所でホース配管をする際にポイントは3つ
①最小曲げ半径を意識し、ホースを長めに使い大きく曲げること
②保形性の優れた折れ・つぶれに強いホースを選択し使用すること
③ 使用条件(流体・圧力・温度等)をよく確認し最適なホースを選ぶこと
1.ホースを長めに使い、大きく曲げる
まず皆さんにホースドクターから問題です。

狭所でのホース配管でホースを曲げる際に気を付けなければいけないことは何でしょうか?
下記のA,B,Cからお選びください。
A. 重いホースを取り付けないこと
B. 不必要な接続を避けること
C. 最小曲げ半径を超えないこと

正解は C. 最小曲げ半径を超えないこと です。
「最小曲げ半径」とは皆さん、どういった意味かご存じでしょうか?
これからホース配管のポイントを2つに別けて解説します。
樹脂ホースには「最小曲げ半径」と呼ばれる数値が設定してあります。これは、曲げるとホースに折れやつぶれが発生しやすくなる曲げ半径の最小値を示したものです。
(※最小曲げ半径はあくまでも弊社の独自規定であり、保証値ではありません)

ホースを逃がせるスペースがある場合は、ホースを長めに使用し最小曲げ半径よりも大きく取った配管にすることでホースの折れやつぶれを防止できます。

2.保形性の優れた補強構造のホースを選ぶ
ホースは大きく別けて糸で補強され圧送に使用されるブレードホースと金属コイルや樹脂コイルで補強され吸引などで使用する保形性が良いホースの2 種類に分類されます。

「最小曲げ半径」は糸で補強された圧送用ホースより、金属コイルや樹脂コイルで補強された保形性の良いホースの方が小さくなり、より折れやつぶれに強くなります。機械内や設備などの狭い場所でホース配管を行う際には、保形性の良いホースを選択してください。
3.折れ・つぶれの対策で、より良いホース配管を実現しよう
狭所で配管を行う際には、上記2つのポイントで解説した通り、まず使用条件(流体・圧力・温度等)を確認し、保形性の良い条件に合った最適なホースを選びます。配管の際には、選んだホースの最小曲げ半径以下にならないようにホースを配置してください。
弊社は保形性がありホースの折れ・つぶれ対策できるホースを各種ご用意しております。使用条件に合わせ下記商品一覧からご確認ください。

折れ・つぶれ防止ホース
保形性があり折れ・つぶれに強い
また、ブレードホースの中には、補強糸の編み方や糸そのものの材質を変え、折れやつぶれが発生しにくいものもあります。狭い場所での配管に適した製品ですのでこちらも是非ご確認ください。
【工業用】

ハイブリッドトヨロンホース
保形性が良く狭い箇所の配管が可能。
【食品用】

ハイブリッドトヨフーズホース
トヨフーズに比べ、扱いやすく、折れ・つぶれに強い
ハイブリッドトヨロンホースの狭所での折れにくさは、動画上で比較実験をしております。
下記URLより是非ご覧ください。
【耐油ホース】油性切削油に2ヶ月浸漬し硬化したホースのたわみ量を比較【ハイパートヨロンホース】
ホース配管の折れやつぶれを対策することで、流体の漏れや流量不足によるトラブルを防止し、生産性の向上に役立ちます。また、圧力損失を減らすことにも繋がり、省エネ効果も期待できます。
以上、狭所でのホース配管のポイントについて解説してきました。
その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。
フリーダイヤル:0120-52-3132
Web 問合せは、こちら
狭い場所でのホース配管は、折れやつぶれが発生しやすいので注意が必要です。ホースの折れやつぶれが発生するとホース内の流量が減り、生産能力を低下させるだけでなく、機械設備が故障するなど思わぬ事故に繫がる場合もあります。
しかし狭い場所ではどうしてもホースを曲げなくてはいけない場合もあるかと思います。
今回は折れ、つぶれの発生を防止する、狭い場所でのホース配管についてホースドクターが解説いたします。