このページのポイント
- ホースは使用条件によって劣化速度が変わるため、同じホースでも一律の耐用年数を決めるのは難しい
- 日々の点検で異常や兆候を見つけたらそれが交換の目安になる
- 安全に長く使用するには、定期点検での確認や使用条件に合ったホース・継手の選定が必要
ホースに耐用年数を決めるのは難しい

お客様からホースの耐用年数についての質問が多く寄せられますが基本的には弊社ホースは耐用年数が決められていません。それにはある理由があるのですが、何故でしょうか?下記のA,B,Cからお選びください。
A. ホースの使用条件によって劣化速度が異なるため
B. ホースの製造工程が異なるため
C. ホースの材質が特殊なため

正解は A. ホースの使用条件によって劣化速度が異なるため です。
ホースは使用される場面によって「流体」「圧力」「温度」などの使用条件が異なるので、同じホースでも劣化の速度が変わってきます。そのため、耐用年数を決めることが非常に難しいのです。
交換の目安となるサインを見逃さない!
では、どのように交換目安を決めて硬化などのトラブルを防止していけばいいのでしょうか?例えば、貴方が使用されている条件下での実績を踏まえ、少し手前で交換するなど自ら期間を設定する方法が考えられます。
一方、過去の実績や例がない場合はどうすればいいのでしょうか?
ホースは交換が必要になる場合、何らかのサインを出していることがあります。弊社では日々の点検時にいくつかの異常やその兆候があった場合、使用を中止し交換することをおすすめしています。
点検時に確認していただきたい点は以下の通りです。
継手付近の異常・・・ホースの部分的な伸び、湾曲、漏れ、ふくれ、ニップルへの差し込みが浅くなっている。
外傷の有無・・・ホース外側の大きな傷、ひび割れ、補強層への浸潤がある場合。
内側の異常・・・ホース内側のふくれ及び剥離・摩耗(ホース補強材の露出)
その他変化が著しい場合・・・ホースの硬化、膨張、ひび割れ、ふくれ、補強層の変色等。
ホースの寿命は流体の性質、温度、流速、加圧、減圧の頻度に大きく影響を受けますので、始業前点検や定期点検で異常や兆候を察知することがホースの硬化などトラブルを未然に防ぐ方法となります。

安全かつ長期のご使用を叶えるために
今回解説した内容が全てのトラブルに対応するものではありません。様々なトラブルを未然に防ぐためにも、以下の2点を行うことを推奨します。
定期点検や日々の始業前点検
貴工場での使用条件(流体、温度、圧力等)を考慮したホースや継手を選定し使用する
以上、「ホースの耐用年数の考え方」「ホース交換のシグナルと注意点」について手短に解説してきましたが、
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以上ホースの硬化を未然に防ぐホース交換について解説してました。
その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。
フリーダイヤル:0120-52-3132
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ホースは長期間使用すると劣化して硬くなりあらゆるトラブルが発生しやすくなります。そのため定期的に点検、メンテナンス、交換が必要です。
今回は「ホースの耐用年数の考え方」「ホース交換のシグナルと注意点」についてホースドクターが解説します。