このページのポイント
- カット面をまっすぐに仕上げることが重要:斜めや不均一なカット面はホース抜けや流体漏れの原因になるため、均一なカットが必要。
- ホースの種類に適した工具を使用する:下記の使用がおすすめ
【ブレードホース】樹脂チューブカッター、配管モールカッター、ラチェット式カッター※細いホースの場合、ハサミ
【スプリングホース】喰い切り、包丁 - 安全対策を徹底する:作業時には防刃手袋や保護メガネを着用し、安全第一でホースカットを行う。
ホースの不適切な切り方がトラブルの原因になる?
ホースのカットが適切でないと、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
①ホースを斜めにカット・不均一なカット面
ホースを斜めにカットすると、継手に正しく接続できず、一部が浅く差し込まれることでホース抜けや流体漏れの原因になります。また斜めではなくとも不均一なカット面では、ホース端面がしっかり密着しないため、こちらも流体漏れが発生しやすくなります。
ホースをできる限り綺麗に、まっすぐカットすることで、これらの問題を防ぐことができます。
②ノコギリのような刃物でカット
ノコギリのような刃物で削るように切ると、切断面が凹凸になり、継手との密着が悪くなるだけでなく、異物混入のリスクも高まります。
ホースを簡単に、かつ綺麗にカットするために、適切な工具を使用することが重要です。
ホースの種類やサイズによっても適切な工具は異なるので、詳しく解説します。
※今回ご紹介する道具は弊社がその作業性などを保証するものではありません。あくまでも参考例です。
1、ブレードホース・樹脂コイルホースのカット方法
ブレードホースや樹脂コイルホースは、比較的柔軟なため、以下の道具を使用するとスムーズに切断できます。
弊社では、ブレードホース等をカットする際に以下のような工具を主に使用しています。
① カッター(大型・折れ線なしの刃)
特にシリコーンホースをカットする場合に適しています。刃を直角にホースに当てて、まっすぐ切り落とします。刃が新しいと、より綺麗に切断できるのでできる限り新しい刃に代えることをおすすめします。
※細いサイズのものは剪定用のハサミなどでも切断できます。
※刃は切りにくくなったら早めに新しい刃に交換することをおすすめします。
②樹脂チューブカッター(ホース内径25mmまで)、配管モールカッター(ホース内径50mmまで)
配管をハサミのように挟んで切断できます。

ホースをカットしている様子を動画でも確認することができます。
詳しく知りたい方は下記動画よりご確認ください。
【折れつぶれ防止ホース】ホースのカット方法【樹脂コイルホース】
2. 金属スプリング補強ホースのカット
さて、ここでホースドクターから皆さんに問題です。

金属スプリング補強ホースのスプリング部分を切断する際に適した工具はどれでしょうか?
以下のA.B.Cからお選びください。
A. ペンチやニッパー
B. 喰い切り
C. ノコギリ

正解は B. 喰い切り です。
ペンチやニッパーなどの道具でもスプリングの金属は切れますが、切り口がホースからはみ出したり、切り口も斜めにとがった状態になりやすく危険です。スプリングのカットは刃面がフラットに近く、樹脂部分に押し付けてカットできる「喰い切り」がおすすめです。
適切な工具を使用することで、安全かつスムーズにカットを行いましょう。
【推奨カット方法】
- カッター:刃をホースに直角に当てスプリングの間の樹脂部分を直角に切ります。樹脂部分が切れたらホースを両方向に軽く引っ張り、スプリング部分を露出させます。
- 喰い切り:露出したスプリング部分を喰い切りで切断します。最後にスプリングが樹脂部からはみ出していないことを確認してください。

スプリングホースをカットしている様子を動画でも確認することができます。
詳しく知りたい方は下記動画よりご確認ください。
【折れつぶれ防止ホース】ホースのカット方法【スプリングホース】
安全第一で作業を行うために
ホースをカットする際には刃物を使用するので、手袋(防刃用推奨)を使用してください。喰い切りで切断する際も破片が飛ぶ可能性があるため、安全のためにもできる限り保護メガネを装着しましょう。
上記の通り、ホースのカットはどうしても切りづらかったり、手間がかかるものもあります。弊社ではカットがしやすく、廃棄の際に金属との分別が不要なホースがあります。
ご興味のある方は下記よりご確認ください。

トヨシリコーンPホース
シリコーン素材で耐熱性能が高い

トヨリングホース
軟質塩化ビニール素材で耐油性に優れ長寿命

トヨリングFホース
軟質塩化ビール素材、食品・飲料・油脂食品に最適
以上、トラブル防止のための正しいホースのカット方法について解説してきました。
その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。
フリーダイヤル:0120-52-3132
Web 問合せは、こちら
ホースを適切にカットすることは、流体漏れやホース抜けを防ぐために重要です。カットが不適切だと、接続部分に隙間ができたり、密着が不十分になり、流体漏れやホース抜けの原因になります。今回はホースを正しくカットする方法と、推奨される工具について解説します。