このページのポイント
- 異物混入(コンタミ)の主な原因は下記2つ
- ①残留物・堆積物の発生:ホース内部に残留物や堆積物が発生し、それが流体に混入することで異物が発生する。段差の少ない継手や、非接触性の高い素材を用いたホースの使用が対策となる。
- ②ホースの劣化:用途に合わないホースの使用や長期間の使用による劣化が原因で、流体に異物が混入する。適切なホース選定と定期的な点検・交換が必要。
異物が混入する原因① ホース内に残留物や堆積物が発生した
ではここでホースドクターから皆さんに問題です。

流体に異物が混入する原因として最も考えられるものは次のうちどれでしょうか?
A. ホースに残留物や堆積物が発生すること
B. ホースの温度が上がることでホースが溶けてしまうこと
C. ホースが短すぎて異物が混入する隙ができること

正解は A. ホースに残留物や堆積物が発生すること です。
ホースに流れる流体に異物が混入する原因の1つが、ホース内の残留物や堆積物の発生です。新たに流した流体に残留物や堆積物が混ざることで、異物混入(コンタミ)のトラブルとなります。
ホースに残留物や堆積物が発生する原因として考えられるものは幾つかあります。ホースとホースニップル(タケノコ継手)との接続部分に生じた段差やすき間に液だまりができる、粘性や吸着性の高い液体が、ホースの内面に貼り付くなどが考えられます。

一般的な継手+バンド締め
【対策】
段差による液だまりを発生しにくくするには、段差やすき間が発生しにくく衛生的な継手とホースの組み合わせで配管を行うことが有効です。

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【省エネ比較】トヨコネクタ vs ホースニップル(竹の子継手)/ 継手で電気使用量が変わる?

トヨシリコーンフェルールホース
ホースと継手が一体成形のニップルレス、液だまりゼロで衛生的
粘性や吸着性の高い液体の貼り付きを防ぐには、フッ素樹脂などの撥水性や非粘着性の高い素材を用いたホースを使用することが有効です。洗浄の際にも汚れや残留物が剥がれやすいので、異物混入(コンタミ)を防げます。
また、最適なホースや継手を選択するだけでなく、定期的な洗浄やメンテナンスを行うことで、残留物や堆積物の発生が抑えられ、異物混入(コンタミ)が防げます。
加締めの場合 トヨコネクタF製(袋ナット型)の場合 トヨコネクタTC3-F型、TC6-F型、TC6-FS型、
TC3-FS型、TC3-CS型の場合

異物が混入する原因② 用途、目的に合わないホースを使用することによるホースの劣化
ホースは用途、目的に合わせて各種あります。異なるものを使用すると、ホースが急激に劣化したり破損したりすることで異物が混入することがあります。例えば、ホースに多く使用される塩ビ樹脂を使用したホースでは、塩ビ樹脂を柔らかくするための添加剤が、熱や油、薬品などの影響で溶け出すことがあり、異物混入(コンタミ)の原因となります。
また、長期間使用したホースは劣化して内部の素材が剥がれ、細かい粉塵や破片が流体内に混ざる場合があります。

【対策】
目的や用途に合ったホースを選んで使用します。事前に対応できる温度や圧力、薬品などをメーカーが提供する仕様書で確認して、使用できるかどうかを確認してください。定期的に点検、メンテナンスを行い、劣化してトラブルが発生する前に交換することも重要です。
弊社では用途に応じた最適なホースの選定をサポートし、安心で効率的な生産活動を実現するためのお手伝いをしています。
弊社WEBサイトにて会員登録をすることで各証明書やカタログをダウンロードできるサービスが受けられます。
以上、ホースの異物混入(コンタミ)の原因、対策のポイントを解説してきました。
その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。
フリーダイヤル:0120-52-3132
Web 問合せは、こちら
今まで問題なく使えていたホース配管で、流していた流体に突然異物が混入することがあります。製品の品質劣化で全て廃棄となり大きな損失が出たり、検査をすり抜けてお客様に届いてしまった結果、企業イメージを著しく下げてしまったりするなど、流体への異物混入(コンタミ)は大きな問題となります。
本記事で今回は、流体への異物混入(コンタミ)の原因と対策のポイントをホースドクターが解説します。