このページのポイント
- ポジティブリスト制度とは「食品用器具に使える物質を限定する仕組み」で、2025年6月から完全施行となった
- 食品工場で使用しているホースや継手は「証明書を確認」し、適合製品を選ぶことが必要
- 制度対応だけでは不十分で、溶出試験を含めて適合しているか確認することが重要
まずは、ホースドクターから問題です。

ポジティブリスト制度が完全施行された後、食品工場が最も注意すべきことはどれでしょうか?
A. 食品工場で使用するホースの洗浄頻度を増やすこと
B. 使用しているホースや継手がポジティブリスト適合かどうか確認すること
C. 食品に触れるホースが異物混入防止のため破損していないか点検すること

正解は
C. 電気代やコンプレッサー稼働コストが増大する です。
AやBも現場でよく起きる現象ですが、最大の問題はCです。エア漏れは「空気が少し抜けるだけ」と軽視されがちですが、実際にはコンプレッサーが余分に稼働し続け、電気代や設備関連コストを大幅に引き上げます。
ポジティブリスト制度とは?
ポジティブリスト制度は、食品用器具や容器包装に使える物質を限定する仕組みです。
従来は「使ってはいけない物質」を定めるネガティブリストが中心でしたが、制度改正により「使って良い物質」しか使えなくなりました。
対象となるのは主に合成樹脂で、ポリエチレンやPVC、フッ素樹脂などが該当します。金属や紙、ゴムは対象外ですが、複合製品の場合には「食品と直接触れる層」が合成樹脂であれば対象となります。
食品工場で広く使われているホースや継手は、食品に直接触れるため、この制度の対象に含まれる可能性が高いのです。

食品工場で必要な対応とは?
2025年6月1日から完全施行となり、現在でも数多くのお問い合わせをいただいています。この施行により経過措置期間に生産されたもの以外は、適合していない製品を食品用途に使用することはできなくなりました。
食品工場で必要なのは、以下の対応です。
①購入先に適合確認を行うこと
使用しているホースや継手がポジティブリスト適合かを確認し、必要な場合は証明書を入手する。
②証明書を保存しておくこと
適合証明書や仕様書など、食品衛生法の監査や顧客要求に対応できる情報を保管する。
③経過措置期間の理解
2025年5月31日までに購入した「経過措置品」は今後も使用可能。ただし、新たな生産や販売はできません。
このような対応を怠ると、食品衛生法違反となり、罰則の対象にもなり得ます。
まとめとしてポジティブリスト制度は「食品に接触する器具の素材規制」です。工場内のホースや継手が制度に適合しているかを確認し、証明書を取得・保存しておくことが最も重要です。

ポジティブリストだけでは不十分
ここで注意したいのは、ポジティブリスト適合だけでは食品衛生法に完全適合したとはいえない点です。
食品衛生法の枠組みでは「ポジティブリスト制度」に加え、従来からの「溶出試験(安全性試験)」も必要です。
つまり、
①ポジティブリストに収載された素材を使っていること
②さらに実際の製品が食品に有害な物質を溶出しないこと
この2つが揃って初めて「食品衛生法適合」となるのです。
食品工場でホースや継手を導入する際には、この両方の適合を確認することが不可欠です。
ホース・継手選びでの注意点
食品工場では、用途に応じて多種多様なホースや継手が使われていますが、中には「食品用途に対応していない製品」も存在するため、注意が必要です。
食品用途に使用するなら、溶出試験とポジティブリスト制度の2つの適合が証明されている製品を選ぶことが安心につながります。
弊社ではポジティブリスト制度に適合したホースをご用意しております。
下記からポジティブリスト適合のホースを確認し選定の参考にしてください。
また溶出に関する試験検査成績書や適合証明書を各製品毎に発行も可能です。
※弊社WEBサイトにて会員登録をすることで各証明書やカタログをダウンロードできるサービスが受けられます。
以上、食品工場で必須のポジティブリスト制度について解説してきました。
その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。
フリーダイヤル:0120-52-3132
Web 問合せは、こちら

2025年6月1日、食品工場や関連業界にとって重要な節目となる制度が完全施行されました。それが「ポジティブリスト制度」です。
これまで食品衛生法では、器具や容器包装に対して「溶出試験」による安全性評価が中心でした。しかし国際的にはすでに「使用できる物質をリスト化する」方式が主流となっており、日本も国際整合性を図るために制度を改正しました。
食品に直接触れるホースや継手も例外ではありません。工場で日常的に使われている器具が制度に適合していなければ、思わぬ法令違反やコスト増に直結する可能性があるのです。
この記事では、食品工場で働く方に向けてポジティブリスト制度の概要、必要な対応、そしてホースや継手選びのポイントを分かりやすく解説します。