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油の使用でホースが硬くなるのはどうして? 油による硬化の仕組みを理解しホースを長持ちさせよう!

ホースドクター

ホースに油を流すと、油の種類によっては、ホースが短期間で硬化することがあります。硬化したホースは元には戻らず、あらゆるトラブルの原因となるので、速やかに交換することをおすすめします。

油によってホースが硬化する仕組みや対策についてホ-スドクターが解説します。

このページのポイント

  • 塩ビ樹脂ホースに含まれる可塑剤は油に溶け出しやすく、油を流すことでホースが徐々に硬くなってしまう
  • 油を流したい場合は耐油性に優れた材質のホースを選ぶことで柔軟性を長く維持できる
  • 耐油性ホースの選定は、油の種類が各種あるためデータ等でよく確認することが大切

塩ビホースに柔軟性があるのは何故?

一般的なホースの素材には、塩ビ樹脂(ポリ塩化ビニル)が多く使用されています。塩ビ樹脂は常温では硬く、曲げることはできません。ホースに使用される塩ビ樹脂は、軟質塩ビ樹脂と呼ばれ柔軟性があります。軟質塩ビ樹脂には樹脂を柔らかくする材料(可塑剤)が入っています。そのため、塩ビホースは常温でも柔らかく使用しやすい状態になっているのです。

軟質塩ビ樹脂は、加工性が良く、耐久性、透明性、電気的絶縁性などに優れた特徴があります。

図 塩ビと可塑剤の割合

油が原因で塩ビホースが硬くなる理由とは?

さて、ここで皆さんにホースドクターから問題です。

油を流す際にホースが硬くなる主な原因は何ですか?

今までの話から推測してみると分かりやすいです。下記のA.B.Cからお選びください。

A. 油がホースの表面から侵食するから
B. 油がホースの可塑剤を溶出させるから
C. 油がホースの内部に空気を入れるから

正解は B. 油がホースの可塑剤を溶出させるから です。

添加することで塩ビ樹脂をしなやかに曲げられるようにする可塑剤ですが、実は油に溶け出しやすい性質があります。そのため、油を流すことで可塑剤がホースから溶け出し、徐々に失われていきます。油によりホースが硬くなるのはこのためです。

可塑剤が溶け出して硬くなったホースを元に戻すことはできません。トラブル防止のためにも、直ちに交換してください。しかし、短期間でホース交換を繰り返すことになると、資材費やメンテナンス費用が増えてしまいます。そうならないように油によるホースの硬化に対してしっかりと対策をとることが必要です。

油によるホースの硬化を防ぐには?

ホースは使用目的に応じた種類があります。油を流す場合には、塩ビ製ホースの中でも耐油性に優れた適切なホースを選定することを推奨します。さらに耐油性が高く交換頻度も減らす場合には、塩ビ以外のフッ素ホースやポリオレフィン系のホースなどを選択する方法もあります。

耐油性の高いホースを使用することで、油による硬化のスピードを抑え、柔軟性を長く維持できます。これにより、ホースの交換頻度も削減されるので、メンテナンス費削減の効果も得られます。

耐油性ホースの選定の際には、油の種類が各種あるので、耐油性に関するデータ等で使用の可否を確認してください。温度や圧力などの使用条件も確認し、条件にあったホースを使用することも重要です。

弊社では耐油性能の高いホースをご用意しております。

流す油の種類に合わせ商品一覧を下記よりご確認ください。

■耐鉱物油ホースはこちら

■耐動植物油ホースはこちら


フッソホースシリーズ

耐油性/耐熱・非粘着の効果も高い

上記フッソ素材以外にも塩ビ樹脂ホースで耐油性能が高いハイパートヨロンホースの実験動画も下記より確認できます。下記動画よりご覧ください。

【耐油ホース】油性切削油に2ヶ月浸漬し硬化したホースを曲げる力を測定【ハイパートヨロンホース】

ハイパートヨロンホース

硬くなりにくい/高い耐油・耐久性

以上、油によるホースの硬化とその対策について解説してきました。

その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。

フリーダイヤル:0120-52-3132

Web 問合せは、こちら