このページのポイント
- 適正使用圧力は、ホースの安全で効率的な使用に必要な範囲を示し、これを超えるとパンクやひび割れなどのトラブルが起きやすくなる。
- ホースの耐圧性は流体の種類や使用温度環境で変化するため使用条件に合ったホースの選定が重要
- 圧力計やレギュレーターを使用し、ホースにかかる圧力を適正使用圧力の範囲内で管理することもトラブルの予防になる
ホースの適正使用圧力とは?
さてホースドクターより皆さんへ問題です。

ホースの「適正使用圧力」はどのような目的で設定されているでしょうか?
下記のA.B.Cからお選びください。
A. 流体の温度を管理するため
B. ホースを安全かつ効率的に使用するため
C. ホースを適切な長さへ調整するため

正解は B. ホースを安全かつ効率的に使用するため です。
ホースの適正使用圧力は、その範囲内の圧力であれば、安全かつ効率的にホースを使用できることを示す値です。適正使用圧力は、主にPa(MPa、kPa)の単位で表されます。
適正使用圧力を越えて使用すると、パンク(破裂)の原因となり、大きなトラブルの発生につながります。安全で効率的なホース配管を維持するためには、適正使用圧力の範囲で流体が流れるように圧力を管理することが重要になります。
また、カタログによっては、「常用圧」や「破裂圧」という表し方をしたものがあります。
「常用圧」は「使用圧力」に含まれるもので、ある一定条件における使用圧力値を指します。
「破裂圧」は、ホースが破裂する限界値です。適正使用圧力よりかなり高い数値になり、安全に長期間使用できる圧力は、その値の1/3~1/5程度となります。
他にも、一定の圧力で流れている流体を電磁弁などで遮断した際に瞬間的に掛かる「衝撃圧」という圧力もあります。一般的に、それまでに掛かっていた圧力の3~4倍になる場合があります。衝撃圧が頻繁に掛かるような用途の場合は使用圧力を低く抑えてください。

用途、条件に合ったホースを選択して、適正使用圧力で使用する
ホースの耐圧性は流体の種類や使用する温度、周囲の環境などから影響を受けて変わるため、用途や使用条件に合ったホースを選択することが重要です。
例えば、高温の流体を流すとホースが硬化したり、逆に軟化して耐圧性が下がり、パンク(破裂)しやすくなることがあります。また、油や薬品、紫外線の影響でホースが硬化することもあります。商品の仕様書等で使用温度範囲や耐薬品性、耐候性などを確認して、用途や使用条件に合ったホースを選択してください。これらのトラブルを未然に防ぐことができます。
また、ホース配管に圧力計やレギュレーターを使用して、ホースにかかる圧力を常時監視して、適正使用圧力の範囲で使用することも、ホース配管のトラブルを防ぐのに有効です。
弊社は様々な用途に合ったホース・継手を各種取り揃えています。搬送する流体の種類や温度、圧力、サイズや長さと共に、必要な機能もあわせて確認して選定してください。
会員登録をすることで用途、流体別に商品選定がしやすい弊社の最新版の選定ガイド(カタログ)をダウンロードできます。商品以外に詳しい現場改善事例なども紹介しております。
是非下記より会員登録をお願いします。
[弊社のホースをまずはお試しで使用したい方]
弊社WEBサイトにて会員登録していただくと、無料でホースのお試しホースサンプルを使用することが出来ます。
ご興味のある方は下記をご覧ください。
無料お試しサンプル
作業環境下の使用・一定期間のお試しが可能
※条件をお聞きしてサンプル提供をお断りする場合があります。
以上、適正使用圧力とパンク(破裂)の対策方法について解説してきました。
その他お問い合わせ、ご相談はトヨックスお客様相談室までお願いいたします。
フリーダイヤル:0120-52-3132
Web 問合せは、こちら
適正使用圧力は、安全で効率的なホース配管を行う際の重要なポイントの1つです。ホースは、用途、使用条件に応じて適正な使用圧力が設定されています。用途に合ったホースを選定し、使用圧力を正しく管理しなければ、パンク(破裂)によるトラブルが発生しやすくなります。今回はホースの適正使用圧力についてホースドクターが解説します。